脳内に「音」があるとき
なぜこの字を入れたか
頭の中を占めるものの中で、音楽はかなり特殊です。自分で呼び出したわけでもないのに流れ続け、しかも本人は嫌がっていない場合が多い。この状態を置ける字が欲しくて入れました。「楽」も候補でしたが、あちらは楽しいの意味も持つため、一字だけをマスに並べたとき読み手が迷います。意味が二つある字は不利になるので避けました。9画で字形も素直です。加えて、36字には視覚や聴覚といった感覚の字が少なく、内面の字に偏っていました。外から入ってくるものを表せる字として、この点でも役に立っています。
「音」が多い脳内
占有率が高いほど、音に関することが頭の中で場所を取っています。音楽とは限りません。工事の音でも、誰かの声でも、この字は出ます。診断はどんな音かを知る方法を持っていません。心当たりがあるとしたら、それは頭の中で何かが鳴っている時間が、誰にでもそこそこ長いからです。曲名までは、当然ながら分かりません。
この字を使う言葉
音楽・音声・騒音のように響き全般に使います。読み分けが多く、音楽(オンガク)・観音(カンノン)・福音(フクイン)のように、語によって「オン」「イン」「ノン」が入れ替わります。訓では「おと」と「ね」があり、「ね」のほうが情緒を含みます。物音(ものおと)と音色(ねいろ)を比べると差が分かります。「音沙汰」は連絡のことで、ここでの音は便りを指します。「音読み」「訓読み」の「音」は、中国から伝わった発音のことを指します。日本語に取り込まれた時代によって呉音・漢音・唐音と分かれ、同じ字でも読みが複数あるのはこのためです。この記事で音読みと訓読みを並べているのも、その歴史の名残です。「異音」「和音」のように、音楽用語としての使い方も豊富にあります。
よく一緒に出る字
「遊」「友」と並べば、一緒に聞いている場面かもしれません。「眠」と並ぶと、寝るときに流している側です。「忙」と並ぶ場合は、作業中の音に見えます。「無」と並ぶときは、静けさを求めている状態とも読めます。どれも解釈であって、事実ではありません。「本」と並ぶと、静かな時間の過ごし方が見えてきます。「走」と並ぶ場合は、動きながら聞いている側です。組み合わせの読み方は決まっていません。
字としての「音」
「言」の口の部分に、短い線を一本加えた形です。ことばを表す字に印を足して、ことばではない声や響きを区別しました。
つまり「音」と「言」は、もとは同じ字から分かれたものです。意味のある発声が「言」、意味を持たない響きが「音」という分け方になります。
「音」は部首としても働き、韻・響などの字を作ります。どれも音の性質に関わる字です。
「音」が支配したときのひとこと
「頭の中で曲が流れている。止め方は分からない。」
自分の脳内の「音」を数える36字の解説
この診断はすべてジョークで、実在の人物とは関係ありません。