アタマジ
泣

泣

音読み キュウ
訓読み な(く)

泣いているとは限りません。泣きたいと思っている時間のほうが、たいてい長くなります。

脳内に「泣」があるとき

なぜこの字を入れたか

感情の字を選ぶとき、明るい側ばかりにすると診断として痩せます。かといって重すぎる字を入れると、ジョークとして成立しません。「泣」はその中間にあります。誰にでも経験があり、しかも深刻とは限らない。映画でも玉ねぎでも泣けます。候補には「哀」もありましたが、あちらは状態を指す字で、動作を伴いません。頭の中に浮かぶのは動作のほうだと考えました。8画で、マスの中でも字形が保たれます。また、36字の中で水に関わる字は「泣」と「沼」「酒」「茶」しかありません。部首が散らばっていたほうが、120マスに並んだときの見た目が単調になりません。字を選ぶときは、そうした絵としての都合も見ています。

「泣」が多い脳内

占有率が高いほど、感情が大きく動いていることが頭の中で場所を取っています。悲しいとは限りません。悔しさでも、笑いすぎでも、この字は出ます。診断は名前しか受け取っていないので、何があったかを知る方法はありません。心当たりがあるとしたら、それは誰にでも泣きたい日があるからです。泣いた回数を数えているわけでもありません。

この字を使う言葉

号泣・感泣・泣訴のように、音読みでは強い感情の語になります。「号泣」は本来、声を上げて激しく泣くことで、少し涙ぐむ程度には使いません。現在は軽い意味でも使われますが、本来の用法は知っておくと役に立ちます。訓読みでは「泣き寝入り」「泣きっ面に蜂」のような慣用句が豊富です。似た字の「涙」は流れるもの自体を指し、動作を指す「泣」とは役割が分かれています。「泣く子も黙る」は恐ろしさのたとえで、泣いている子でさえ静かになるという意味です。「泣いて馬謖を斬る」は規律のために親しい者を処分することで、こちらは中国の故事に由来します。慣用句の多さは、この感情が日常に根づいていることの表れとも言えます。

よく一緒に出る字

「笑」と並ぶと、どちらも感情が大きく動いている状態です。「悩」「迷」と並べば、そのまま行き詰まりに見えます。「友」と並ぶ場合は、人のことで心が動いている頃かもしれません。「無」と並ぶときは、感情が動いたあとの空白、という読み方もできます。「音」と並ぶ場合は、曲で心が動いている頃かもしれません。

字としての「泣」

「氵(さんずい)」に「立」を合わせた形声文字です。「氵」が水に関わる意味を担い、「立」は音を示します。

本来は声を出さずに涙を流すことを指しました。声を上げて泣くほうは「哭」という別の字で表し、区別していました。

日本語ではこの区別が失われ、どちらも「泣く」で表します。「号泣」が本来は声を上げて泣くことを指すのは、この古い区別の名残です。

「泣」が支配したときのひとこと

「泣きたい気持ちがある。理由は複数ある。」

自分の脳内の「泣」を数える

36字の解説

この診断はすべてジョークで、実在の人物とは関係ありません。