脳内に「本」があるとき
なぜこの字を入れたか
趣味を表す字をいくつか持ちたかったのですが、「音」が受動的に流れてくるものであるのに対し、「本」は自分から手を伸ばすものです。関わり方が逆なので、両方あると診断の幅が出ます。加えてこの字には、読んでいない本が積み上がるという独特の現象がついてきます。頭の中を占めているのに行動が伴わない、という状態を表せる字は多くありません。5画と少なく、マスの中でもはっきり読めます。また「読」「書」も候補でしたが、どちらも動作の字なので、対象そのものを指せません。マスに並ぶのは対象のほうが分かりやすいと考えました。
「本」が多い脳内
占有率が高いほど、読み物に関することが頭の中で場所を取っています。読んでいる最中とは限りません。買ったまま手をつけていない状態のほうが、面積としては大きくなりがちです。診断は何を読んでいるかを知る方法を持っていません。冊数も、当然ながら数えていません。読みかけか読み終えたかも、区別していません。
この字を使う言葉
基本・本質・根本のように「おおもと」を指す語と、本屋・単行本のように書物を指す語があります。前者が本来の意味です。助数詞としても働き、鉛筆一本・電話一本のように細長いものを数えます。これも「木の幹」という原義から来ています。「本日」「本件」の「本」は「この」という意味で、これも中心を指す用法の一つです。一字でこれだけ役割が多い字は多くありません。積んだまま読んでいない本を指す「積読(つんどく)」は日本語独特の語で、そのまま tsundoku として英語圏にも紹介されています。「本腰を入れる」「本音」のように、中心・真実という原義から出た語も多く、書物の意味だけで覚えると読み違えます。
よく一緒に出る字
「暇」「休」と並べば、読む時間がある側です。「眠」と並ぶと、読みながら寝落ちする組み合わせになります。「金」と並ぶ場合は、買うほうに偏っている頃かもしれません。「音」と並ぶときは、静かな時間の過ごし方が見えてきます。解釈は決まっていないので、好きに読んでください。「旅」と並ぶ場合は、持っていく一冊を選んでいる頃かもしれません。
字としての「本」
「木」の根もとに短い線を一本加えて、その位置を示した指事文字です。線を足して場所を指す作り方は「末」「刃」と同じで、「末」は逆に木の先のほうを指しています。
したがって本来の意味は「根もと」で、そこから物事のおおもと・中心という意味に広がりました。「基本」「本質」にこの意味が残っています。
書物を「本」と呼ぶのは日本語独自の用法です。中国語では書物を「書」と言い、「本」は使いません。
「本」が支配したときのひとこと
「積んである本のことを考えている。読んではいない。」
自分の脳内の「本」を数える36字の解説
この診断はすべてジョークで、実在の人物とは関係ありません。