脳内に「逃」があるとき
なぜこの字を入れたか
36字を5つの分類に分けたとき、逃避の枠には「逃」「無」「闇」の三つしか入れませんでした。数が少ないのは意図的です。逃避の字は読んだ人が刺さりやすく、多いと診断全体が重くなります。その中で「逃」は最も日常的で、締切からでも会話からでも逃げられます。候補には「避」もありましたが、事務的な印象が強く、気持ちの字としては硬すぎました。画数は9画で、しんにょうを持つ字としては少ないほうです。同じ部首の「迷」と並んだとき、マスの中で見分けがつくかどうかも確かめました。似た字が隣り合うと、絵としての読み取りが鈍ります。
「逃」が多い脳内
占有率が高いほど、向き合わずにおきたい何かが頭の中で場所を取っています。それが何かは診断には分かりません。名前しか受け取っていないからです。なお、この字が多く出ることを悪い結果として書かないようにしています。逃げるのは正しい判断であることも多く、診断の側が価値判断をする立場にはありません。逃げ切れているかどうかも、絵には出ません。
この字を使う言葉
逃走・逃亡・逃避のように、音読みでは行為を指す語になります。訓読みでは「にげる」と「のがす」があり、後者は「機会を逃す」のように自分から離れていく場合に使います。「逃げるが勝ち」は古くからある言い方で、この字を否定一辺倒で扱ってこなかったことを示しています。「言い逃れ」「見逃す」のように、複合語の後半に付く使い方も豊富です。「逃げ水」は、道の先に水があるように見えて近づくと消える現象を指す語です。夏の季語にもなっています。「取り逃がす」「逃げ腰」のように、複合語では否定的な響きを持つことが多いのですが、「逃げ足が速い」は状況によっては褒め言葉にもなります。文脈しだいで評価が反転する字です。
よく一緒に出る字
「締」「課」と並べば、逃げている対象がはっきりしています。「休」と並ぶ場合は、休息と回避の区別がつきにくい状態です。「無」と並ぶと、逃げた先に何も無い、という読み方になります。「旅」と並ぶときは、物理的に離れたい頃かもしれません。「闇」と並ぶ組み合わせだけは、少し気にかけたいところです。
字としての「逃」
「辵(しんにょう)」に「兆」を合わせた形声文字です。「辵」が移動に関わる意味を担い、「兆」は音を示します。
「兆」は占いに使う骨のひび割れを描いた字ですが、ここでは音を借りているだけで、占いの意味は持ち込んでいません。
同じ「辵」を部首に持つ字には、進・退・追・迷などがあります。追う側の「追」と逃げる側の「逃」が同じ部首なのは、どちらも移動だからです。
「逃」が支配したときのひとこと
「逃げている。逃げ先はまだ決まっていない。」
自分の脳内の「逃」を数える36字の解説
この診断はすべてジョークで、実在の人物とは関係ありません。