アタマジ
推

「推」の読み方・意味・成り立ち

音読み スイ
訓読み お(す)

好きなものが、頭の中で場所を取りはじめたときの字。

脳内に「推」があるとき

なぜこの字を入れたか

「推」は本来「おす」「おしはかる」で、推理・推薦・推定のように使われてきました。それが2010年代以降、アイドルやキャラクターを応援することを指す「推す」として定着します。辞書に載るより先に、日常語として広がった珍しい例です。アタマジでこの字を採用したのは、いまの日本語で「頭の中を占めているもの」を一字で言い表せる数少ない字だからです。候補には「好」もありましたが、あちらは程度が軽く、時間も気力も注ぎ込んでいる状態までは表せません。字を選ぶときは意味だけでなく形も見ています。脳内のマスは一辺44ピクセルしかないので、画数が多すぎる字は潰れて読めなくなります。「推」は11画で、この条件にちょうど収まりました。

「推」が多い脳内

占有率が高いほど、その対象に時間と気力を使っている状態を表します。半分以上を占めるとき、それは趣味というより生活の中心に近い位置にあります。ただしこの診断に根拠はありません。出た字が当たっていると感じるとしたら、それはあなたが自分でそう思っているからです。なお、この診断はあなたが何を推しているかを知りません。受け取っているのは名前だけです。

この字を使う言葉

推理・推測・推定は、見えていないものをおしはかる使い方です。推薦・推挙は、人を前に出す使い方。推進・推移は、物事そのものが前に進む使い方になります。同じ「おす」でも、手で物理的に押すときは「押」を使い、事を前に進めたり人にすすめたりするときに「推」を使う、というのが基本的な使い分けです。現代の「推し」は推薦系の意味から派生したもので、辞書に載るより先に日常語として広がりました。文章を練り直す意味の「推敲」も、おしはかる系統の語です。こちらは中国の故事に由来します。

よく一緒に出る字

「課」と並ぶと課金、「金」と並ぶと支出、「旅」と並ぶと遠征を連想させます。逆に「眠」や「休」と並ぶと、好きなものはあるが体力が追いついていない、という読み方もできます。組み合わせの解釈は決まっていません。好きに読んでください。「無」と並んだときだけは少し珍しく、対象があるのに頭が動いていない状態に見えます。

字としての「推」

手を表す「扌(てへん)」に、音を表す「隹(スイ)」を合わせた形声文字です。もとは手で前へ押しやる意味で、そこから「推進」「推測」「推薦」のように、押し進める・おしはかる・人にすすめる、という意味で使われてきました。

いまの「推し」は、この「人にすすめる」の意味から来ています。

「扌(てへん)」を部首に持つ字は、押・持・指・招のように、手を使う動作を表すものが集まります。「推」もその一つで、部首を見れば意味の方向がおおよそ分かる、形声文字の分かりやすい例です。

「推す」と「押す」の違い

どちらも「おす」ですが、「押す」は物に力を加えること、「推す」は人や案を前に出して薦めることです。ボタンは「押す」、候補者は「推す」。いまの「推し」は後者から来ているので、ファンの文脈で「押し」と書くと別の意味になります。「推薦」「推挙」がすべて「推」なのも同じ理由です。

「推」が支配したときのひとこと

「頭の半分が『推し』でできている。残り半分も、たぶん推し。」

自分の脳内の「推」を数える

「活動」の仲間

推は「活動」に分類しています。同じ枠の字はこちらです。

36字の解説

この診断はすべてジョークで、実在の人物とは関係ありません。