脳内に「猫」があるとき
なぜこの字を入れたか
生き物の字を一つは入れたいと考えていました。候補には「犬」もありましたが、画数の少なさでは有利なものの、頭の中を占める対象としては猫のほうが強いと判断しました。犬は一緒に行動する相手で、猫は眺める相手です。眺めている時間のほうが、頭の中では長く続きます。11画とやや多めですが、左右に分かれる字形なのでマスの中でも潰れにくい部類です。なお、生き物の字をもう一つ増やす案もありましたが、36字のうち動物が二つあると分類の枠が崩れます。日常の枠に入れられる生き物は一つ、と決めました。
「猫」が多い脳内
占有率が高いほど、猫に関することが頭の中で場所を取っています。飼っているとは限りません。動画で見ているだけでも、この字は出ます。診断はあなたが猫を飼っているかどうかを知りませんし、知る方法もありません。なお、この字が多く出た場合、36字の中ではかなり平和な結果だと言えます。何匹ぶんが混ざっているかも、絵の上では分かりません。
この字を使う言葉
猫舌・猫背・猫の手も借りたい、のように慣用句が豊富です。「猫をかぶる」は本性を隠すことで、猫のおとなしそうな見た目から来ています。「猫の額」は狭い場所のたとえです。どれも猫の性質を人にあてはめた言い回しで、この動物がどれだけ身近に観察されてきたかが分かります。なお「泥棒猫」のように否定的な語もありますが、いずれも人に向けて使う語です。猫にまつわる語は日本語にきわめて多く、猫なで声・猫車・猫じゃらし・猫かぶり、と挙げればきりがありません。夏目漱石の作品名としても知られ、書名に動物が立つ珍しい例になっています。動詞では「猫ばば」があり、これは拾ったものを隠して自分のものにすることです。
よく一緒に出る字
「家」「休」「暇」と並べば、そのまま穏やかな時間です。「眠」と並ぶ組み合わせは、36字の中で最も平和かもしれません。「忙」と並ぶ場合は、構ってあげられていない側の話に見えます。「金」と並ぶときは、猫にかかる費用のことを考えている頃かもしれません。「本」と並ぶと、膝に乗られて動けない場面かもしれません。「甘」と並ぶ場合は、甘やかしている側かもしれません。どう読むかは自由です。
字としての「猫」
「犭(けものへん)」に「苗」を合わせた形声文字です。「犭」が動物に関わる意味を担い、「苗」は音を示します。
「犭」は犬を表す形が縦長になったもので、犬以外の獣にも広く使われます。狼・猿・狩などが同じ部首です。
音読みの「ビョウ」は日常ではほとんど使いません。「愛猫」「猫舌」のように、熟語でも訓読みが優勢な珍しい字です。
「猫」が支配したときのひとこと
「猫のことを考えている。猫は考えていない。」
自分の脳内の「猫」を数える36字の解説
この診断はすべてジョークで、実在の人物とは関係ありません。